気が付けば、台湾はカレー屋さんだらけ。台北を歩いていると、あちこちで小さなカレー店を見かけます。
カレーは家で作るもの。自分で作ったカレーが自分の口には一番あう。
と考えていましたが、先日食べに行った「古一小舎」のさらりとして深みのある味、飲み物の完成度、店の雰囲気は、どうやったって自分では作れそうもありません。
場所は環河北路沿い。あまり馴染みのない住所かもしれませんが、迪化街の西側、淡水側脇と言えば、ピンとくるでしょうか。
大型トラックがブンブン走る道沿いなので、正面から店の写真を撮るのはかなりスリリングでした。無理をしないようにお願いします。

通り面した部分は一面ガラスだけど、明るすぎず、落ち着いた光の加減。音楽はかかっていたか、ちょっと覚えていません。テーブルは3つほどにそれぞれ3~4人のグループと、カンターに大人のカップル。大騒ぎする人はいなくて、静かすぎず、賑やか過ぎず。それぞれのテーブルが自分達のおしゃべりや食事を穏やかに楽しめる距離感と雰囲気、光の具合が心地良い店。オープンして2年ほどになるそうです。
カレーと飲み物、2枚だけのメニュー。コーヒーはありません。
トマト・チーズ・ビーフカレー(240元)を注文しました。追加20元で卵も付けられるはずなのに「他のカレーは可能だけど、トマト・ビーフ・チーズカレーだけはその設定ではない」と謎な解説で断られてしまいました。きっとシェフのこだわりなのでしょう。さらりとしたカレーには、色んな野菜や果物が溶けているのがわかりました。メニューには唐辛子マークがひとつついていたけれど、ホットな辛さはなく、ジューシー&スパイシーという感じ。

友達はベジタリアンカレー(220元)。こちらは卵を付けられる設定です。野菜がたっぷり、美味しそう。唐辛子はトマト・チーズ・ビーフと同じひとつなのに、ベジタリアンカレーのほうが辛かったそうです。

飲み物は「秘制冰茶(100元)」。「つまりどんな飲みものですか?」と尋ねると「紅茶ベースで、レモンや蜂蜜を使った飲み物です」。それはレモンティーではなかろうか?と思ったのですが、出て来たグラスを見て「わぁ~」と乙女心爆発。「何かとても美味しい、さっぱりした少し苦くて少し酸っぱい、ほんの少し甘い、綺麗なものを飲んだ」と思い出してうっとりしています。
店を出て、南京西路側の迪化街入口まで歩いて5分ほど。問屋街で買い出しや散策をしていかにも台湾的な食事も良いけれど、このカレー屋さんに来ると、ちょっと気分が替わると思います。
迪化街帰りにカレーを食べて、水門をくぐり淡水河の方に出ると、河濱公園沿いに西門町まで歩いても行ける。食べて歩く、それも台北の楽しみ方の基本ですね。
<基本データ>所在地:台北市大同區環河北路一段113號
(MRT「北門」駅から徒歩10分)
電話番号:02-2555-6011
営業時間:火~日 12:00-15:00 、17:00-20:00(月曜休)
<コーディネーターのちょっとひと言>某チェーン店のカレーを食べたら胸やけが3日くらい続いたことがあり、私は外でカレーを食べるのは命がけです。でも、ここのカレーは身体的には後に響かず、心には残るものでした。時勢柄か店のポリシーなのか、6人は座れるテーブルに3人で、後からどんどん人が来ても相席にはなりません。人気店なので、予約がお薦めです。
(担当特派員:TOP33号)
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