台湾が烏龍茶の産地な事はご存知ですね?知っている烏龍茶の名前をあげてみて下さい!って質問したらきっと高山烏龍茶、阿里山烏龍茶、凍頂烏龍茶などの名前が出てくるでしょう?この名称の違いは何?それは・・・産地の違いなんですねぇ。凍頂=産地名ってことはこの名前の場所があるんでしょ?ってことで行ってみることに。
(雑学その1:阿里山も山の名前なので地名。では高山は?これは高い山で栽培されたお茶の事を表現しているだけなので地名ではない。BUTこの名前を名乗っている以上標高1000メートル以上で栽培されていたであろうものだと推測できる。だから阿里山烏龍茶も大きなくくりでは高山烏龍茶になるということであります)

こちらのお店で生産されたお茶はこの看板見たいな表彰状を見て頂いてもわかるように正真正銘のチャンピオン茶なのです。台湾各地にチャンピオン茶と呼ばれるお茶はありますが、ここ鹿谷(凍頂の名前がつく由来は凍頂山で採れるお茶だから。で、この凍頂山がある場所が鹿谷と言う場所。それなら鹿谷烏龍茶にすればいいじゃんって思うけどきっと地元の人が控えめな性格だったのでしょう(笑))のコンテストでチャンピオンになったお茶こそ正真正銘のチャンピオン茶でしょう。玉春茶坊は今年の春も伝統的烏龍茶部門のチャンピオンをゲット。春、冬とある二大コンテストのチャンピオン茶を作るお茶農園として地元でも有名な茶園なのです。
(雑学その2:お茶のコンテストは各地で開催されていている&お茶の審査カテゴリーも細かく分かれる為「チャンピオン茶」という名称を名乗れるお茶は沢山あるので鹿谷や阿里山などのエリアのチャンピオン茶かどうか?チェキした方がよい)

こちらのお店には大量購入したお得意様は、お茶その物を茶園に預け、なくなったら電話して送ってもらうというお茶キープサービスが受けられます。10年物の老茶などもあるのですが、質が悪くならないようにキープ期間中もお茶を再焙煎するなどで徹底的に品質管理をしてくれているのです。

この奇跡のお茶を生み出すお茶達人がこちらのお店のオーナー林さん。人柄もすごーーーくいい人で(奥さんも、息子さんもすごく親切)きっとこういう人柄だからこそこんないいお茶が作れるんだろうな?って納得。
(雑学3:お茶の良し悪しはお茶っぱそのものの品質以外に製茶工程の肌感覚が大変重要。発酵、焙煎、すべての工程でその時の天気や温度、環境をベースにお茶の状況を見ながら製茶を行います。なのでこの見極めを失敗すればすべては台無しになっちゃうのです。それが出来るからこそチャンピオン茶を生産出来るという事で林さんは神レベルのお茶達人だと1号は勝手に思ってます)

チャンピオン茶「紅水烏龍茶」。はっきりとした色合いを楽しめる濃い目の色味で、味はのど越し柔らかな濃すぎず、薄すぎずな絶妙な味。ほんのりと甘さも感じる。更に飲んだ時に芳醇な香りが鼻から抜けていく・・・。お茶の味の違いって言葉で表現するのはすごく難しいので実際に飲んでみてほしい。きっとプラッと行ってもオーナーは飲ませてくれる(はず)
<「玉春茶坊」基本データ>住所:南投県鹿谷郷広興村中正一路272號
(台湾新幹線の台中駅から車で1Hもかからないぐらい。結構近い)
TEL:049-275-2752
さて今回お茶の産地「鹿谷」に行った目的それは・・・チャンピオン茶の製茶工程をのぞき見するってことで

朝6時から仕事始まる。のぞき見するって大変なのですね。夜明け前から実は行動開始。寝起きドッキリ並みな早起き

チャンピオン茶の農園はこんなジャングルの中にある

獣道を歩くと到着!

雑草がぼうぼうに生えてるから本当の茶畑かよ?って感じですが

有機栽培するってこういうことらしい。化学肥料を使わない代わりに大豆巻いてます。で、この雑草を刈るという行為も自然環境を変えてしまう事につながる為こういう雑草さんも一緒に育てちゃうのがこちらの農園の茶葉の育て方。

お茶畑が石垣で作られた段々畑になっているのも意味があるんだって。排水しすぎず、水分をため過ぎずの微妙な水加減を作る為にはこの石垣がベストらしい。
朝6時~10時ぐらいまで何箇所かあるお茶畑で順番に茶葉を全部手摘みする。摘み終わったお茶は・・・・

奥さんの実家の中庭で干す(なぜここなのか?もチャンピオン茶の秘密かもしれないが聞いてない)。陽の強さを黒いネットで調整したり、敷きっぱなしでなくまんべんなく陽が当たるようにかきまわしたりととにかくここからは過保護なぐらい面倒を見まくるのです。
大体2時間ぐらい干したお茶っぱを

こちらの工場に移動させて

ざるに引いて陰干ししながら混ぜる。水分を飛ばしながら発酵させるのです。

これでお茶の葉っぱに傷をつけるって言ってた。なんでだっけ・・・忘れた(すんません)

お茶の葉っぱが丸いのはこの作業をするから

20~30回もやるらしい。

製茶工程の着物作業はこの焙煎

お茶の芯とかを取り除きながらめちゃくちゃ熱い室内で何時間かかるかわからない作業を目を離さないで行う。温度加減、焙煎時間などはお茶の状況見ないと決められないから4H位で終わる時もあれば10H位作業する時もあるらしく、お茶自体は100度を超える温度で焙煎されているのでやけどとかもしちゃう位大変な作業が最後に行われます。
その結果でおいしいお茶が出来るのです。スーパーざっくり説明(汗)。
鹿谷ってお茶農園しかないのかな?ってことで質問してみたら

麒麟潭っていう人工湖を教えてもらう。元々は農業用水の供給を目的とされた人工湖みたいだけど、今は他にルートが確保され別に必要なくなったみたい。ただここはこの土地を説明するにはベストなポジション。な、なんと右にある小さい山が凍頂山なんだって。左のデカイ山であって欲しい感じだけど左の山は鳳凰山って名前らしい。
あの~~、ないとは思うんですけどレストランありますか?って質問したら連れてってくれた

このレストランデカイ。どうやらお茶を買い付けに来る台湾人、中国人団体とかがこの地を訪れるらしくそんな団体たちがこのレストランを利用するらしい。ここまでデカイレストランは鹿谷に他一か所ぐらいしかないって。団体客が食うようなものか・・・・

って期待してなかったらびっくり。めちゃくちゃうまい!食べたことない山菜とかもあるんだけど脂っこくない素材のうまみを生かした山の料理って感じでめちゃくちゃうまかった。白い透明の物はいかっぽい食感だけどイカじゃなくてヤシの実って言ってた。このヘルシー感かなりのお薦めです
<「福林」基本データ>住所:南投県鹿谷郷広興村中正一路272號
(玉春茶坊から車で5分。それ以外の距離感や行き方は不明)
TEL:049-275-5145or049-275-5545
営業時間:客がいないと空いていないかも。行く前に確認しよう
<コーディネーターのちょっとひと言>以上、お茶どころのご紹介でした。中国茶って春茶と冬茶が有名ですよね?今回はその間に採れる秋茶(白露茶)ってのを取材に行ったんだけど、暦に合わせて生活する伝統的なスタイルってすごいよね。お茶の収穫はいまでもこの暦に基づいて行われています。恐ろしく昔に決められた暦が今でも現実の生活の中で使われているって言う事になんだか感動。こういう暦系の話になると説明とかも難しくなるからもっと歴史的な知識も深めないといけないなって仕事に行ってまた反省。白露なんて暦の日があるなんて知らなかった。ぶっちゃけ先勝とか友引とか言葉は知ってるけど意味は?って聞かれたら答えられないし(爆)。さっきのレストラン紹介の時にも触れたけど、この鹿谷には沢山の烏龍茶買い付け軍団が来ますので軍団にゲットされたお茶はこの地で買う金額の何倍もの金額になって販売されているらしい。本気のお茶好きはここまで来て買った方が全然安いと思う。日本人のお客さんでもこちらの店にキープ茶してたので来年の春茶の季節にここに買い付けツアーでお越しになるなどいかがですか?from茶長代理
お薦め度★★★★(観光で来るような場所ではないのは確か。ただお茶の製茶工程とか説明してもらいながらお茶買う的なお茶ツアーならいいんじゃないかな?台中または日月潭とセットでツアー設定ならGOOD)
安くお茶が買える度★★★★★(ぶっちゃけ素人にはお茶の価値はわからないんだが、ここならバッタもんを握らせられる可能性は低い。なぜなら本気の産地だから)
(担当特派員:TOP1号)
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