三貂嶺①でご紹介した「山寓」は、九份の外れにある「食不厭」や「About Café」のオーナー・寬哥のお店。そのすぐ近くに、寬哥の隠れ家レストラン「寬哥那裡」があります。
今どきのお店はちょっと検索すればSNSのアカウントやGoogle Mapでピーンと場所や情報を探すことができます。でも、この「寬哥那裡」はかろうじてFacebookページがあるものの、住所も営業時間も記載なし。「縁があれば会えるよね」なんて言われたら、どうにかして探そうと思いますよね。
別のお店に何度か伺ったこともあるし寬哥ご本人に連絡を取り、「週末に行きますねー」と出かけた「寬哥那裡」。
レンガで積んだガレージのような空間に、不揃いの椅子やソファにドラム缶、大きな木のテーブル、バイクやギター、オープンのキッチン。永遠の少年たちの秘密基地のようですね。

この日のメニューはシンプル。パスタとサラダ、ブルケスタ。ワインにコーヒー、そしてティラミスと黒板に書かれたリストは上から下まで全部オーダーしました。せっかくここまで遠出したら、時計を気にせずスケジュールもきっちり決めないで、のんびりと食事の時間を楽しみましょう。

オーブンで香ばしく焼き上げたブルケスタ。ドライトマトには甘さが濃縮されて驚きます。

サラダはレタスや紫たまねぎ、ベビースピナッチ、プチトマトをさっぱりしたドレッシングで。新鮮な甘みと苦味を、手をかけてシンプルに沢山、味わって食べる幸せ。グラスワインは赤と白それぞれ200元。ほどよく冷えて辛すぎずすっきりした味わいの白、チーズやパスタ、野菜の滋味を楽しむ料理によくあっていました。

ABOUT随意清炒PASTA(時価、オーダー時に確認を)。シェフのきまぐれ野菜のアソートパスタ。「ABOUT」は寬哥が開いているカフェのブランド名で、パスタは手打ちにしているそう。

帕達諾生拌PASTA(300元)。生ハム添えは+50元で。この日はあいにく品切れだったので、次回食べてみたいです。パッと見たらサラダパスタのようだけど、イタリアのグラナ・パダーノチーズをあえているので、こくのある風味と香り。

ABOUT CAFÉでは、コーヒー豆も自家焙煎。エスプレッソ(90元)やラテ(150元)アメリカーノ(120元)などのほか、好みを伝えると豆を選んでハンドドリップも。これも、価格はその場で確認を。
もし食事を済ませてからここを訪れても、このティラミス(150元)は必ず食べなくてはいけませんよ。チーズのまろやかさはパーフェクト、なによりベースのフィンガービスケットの量とエスプレッソの浸し具合が過不足なくて、素晴らしいバランスでした。

コンクリート打ちっぱなしの壁、窓には鉄枠だけでガラスははめこまれていない。夏や冬はどうなるでしょう。

店の犬「黑黑」も、気ままに空いている席に寝そべっていたり、外を散歩にいったり。「山寓」にも出かけてきます。大人しく人懐こいけれど、知らない人に触られると嫌がることもあるので、むやみに触らないように気を付けましょう。

こちらが①でも紹介した「山寓」。かつての炭鉱トンネルの入り口わきで、入坑前の検査所と、変電所だった小さな建物をリノベーションしたカフェです。
隠れ家のような店を持ち、わんこと散歩する生活、ちょっと憧れてしまうな。
台北から台鉄で小一時間。観光とも違うショートトリップに良いところです。
<基本データ>住所:非公開
「山寓」新北市瑞芳區魚寮路99號 (地図は「三貂煤礦」を目印)の少し先
(台鉄「三貂嶺」駅から徒歩20分)
電話:なし
営業時間: 不定期
定休日:不定期
URL: https://www.facebook.com/pages/%E5%AF%AC%E5%93%A5%E9%82%A3%E8%A3%A1/104282831697695/
<コーディネーターのちょっとひと言>SNSで住所を書いていないのだから、ここでも敢えては載せません。台北から「三貂嶺」までのアクセスや、駅からの道のりは①でご紹介した
「山寓」を参考にしていただければ、必ずたどり着けます!
(担当特派員:TOP33号)
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