とら年は金運の神様「黑虎将軍」にプリンを持って初詣。

MRT松山駅の周辺は、大小の廟が点在しています。饒河街觀光夜市の入り口近くにある「慈祐宮」もド派手で好きだけど、今回は八徳路を歩いていると月下老人と目が合ってしまう「松山霞海城隍廟」をご紹介。ここはこじんまりしていながら奥行きがあり、コンパクトにしっかり参拝できる道教の廟で、「黑虎将軍」も祀られています。

コロナ対策で人の流れを統制しており、「入口」と書いてある場所から入りますが無料でいただけるお線香は「出口」側に。7本いただき、1階から2階まで祀られている神様の香炉へ刺していきます。

八徳路を行く人たちとアイコンタクトしてくる「月下老人」の前には、特に熱心に参拝する人たちが多め。お供え物も鈴なりです。こちらで赤い糸を1本いただいたら(複数とっちゃだめ!)お線香の煙りの上で時計回りにまわしてお財布など日ごろ持ち歩くものの中にしまっておきましょう。月下老人というと恋愛運、良縁の神様のイメージが強いですが、家庭や仕事、あらゆる人間関係の縁を見守ってくれます。

私はこの「黑虎将軍」が好きで、このポイントでの滞在時間が比較的長めになります。
虎将軍は台湾で「虎爺」とも呼ばれる道教の神様。王爺や媽祖様と並んで祀られています。
でも一般的な廟で見る神様はみな、人の姿。動物の姿のままの神様は珍しいですよね。古くは子供を守る神様といわれ、現代ではペットにもご加護を与えてくれるのだとか。そのうえこの松山霞海城隍廟の黑虎将軍は、台北5大財運アップのひとつに数えられているのだそう。
しかし茹で卵が沢山お供えされているのはなぜ?尋ねてみると、虎将軍はタマゴが大好物なのだそう。タマゴ製品ならプリンやエッグロールでもいいそうですよ。好物がかわいくて、ますます好きになってしまいます黑虎将軍。お供えって果物や丸ごとチキンなど用意するのが大変だし旅行中にタマゴ茹でるのもちょっとハードル高い。プリンなら近所のコンビニですぐ買えるし、お供え持って会いに行きましょう。
黑虎将軍のまわりには茹で卵の他に名刺入れや水がめも置いてあり、他の神様と様子が違います。参拝のお作法は
1.虎将軍に自分の名前、干支、住所を告げる。
2.傍らにある賽銭箱にお賽銭を入れ、虎将軍の側にある水盆からコインをひとつ「錢母」としていただく。

こうすることで、虎将軍との取引成立。いただいた錢母はお守りとして、お財布や常に使う銀行の通帳とともに持っていると財運アップになるそうです。名刺を置いて行くのも、仕事運・財運アップになるそうですよ。


とら年の2022年、饒河街觀光夜市散策の行きかえりに足を延ばして、卵が好きな可愛い金運の神様黑虎将軍にご挨拶してみましょう。
<基本データ>住所:台北市八德路四段439號
(MRT「松山」駅から徒歩10分)
電話:02-2766-0922
参拝可能時間:6:00 ~ 22:30
<コーディネーターのちょっとひと言>松山區住民の方たちが早朝から夜まで気軽に立ち寄り祈りを捧げる廟です。観光客にも有名な廟には老若男女が集まりますが、地元型のこの廟でも若い方がお線香をあげボランティアに勤しむ姿も多くみかけます。台湾の方たちの信心深さや文化との親密さを改めて感じました。Googleで「松山霞海城隍廟」と検索すると饒河街觀光夜市近くのド派手な「慈祐宮」の画像が上位に表示されるので、お間違えの無いように。
(担当特派員:TOP33号)
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